指導者に求められるもの

スポーツの本質

指導者とは、学校で授業や部活動で生徒を教える先生や、スポーツクラブ(プロも含む)のコーチや監督、もっと広く考えると、子供の親も指導者に含まれますが、指導者とは何をしなくてはいけない人なのでしょう?

日本女子柔道のケース

先のオリンピックで女子柔道の試合を見ていたら、試合中に監督が選手をどなっていました。

試合中で拮抗した場面では、選手は肉体的にも精神的にも非常に苦しいときなのに、そばにいる監督が選手を励まし勇気づけるケースにも関わらず、どなっている監督の顔を、困惑した顔をして見ている選手が凄く印象的でした。

普通ではあり得ないからです。

あの状況で選手をどなる人とは、選手の心理状態を全く理解できない人間ですので、このような人間が指導者となっていれば、日本の女子柔道が惨敗するのは当然の結果で、代表に選ばれた選手に同情します。

何故ダメな指導者が多く存在するのか

まず最初に言えるのは、指導者を選ぶ立場にある組織の長が、指導者に必要な資質を理解しないで、違う理由で人選していると思われます。

組織の長でいれば、何らかの良い思いがあるかもしれません。

それが、名誉であったり金銭的な物であるかもしれません。

柔道界を発展させようという気持ちよりも、自分がずっとその組織の長でいようという気持ちが強いと、色んな問題が起こると思います。

指導者として能力を発揮できる人よりも、自分の言うことを聞いてくれる、都合の良い人間を自分に下に配置するようになります。

悪い意味での、学閥や派閥です。

そのようにして選ばれた指導者が、選手や生徒に暴力をふるったり、心を大きく傷つけても、自分がその組織の長でいられることが最大の関心事なので、見て見ぬふりをして、問題を放置し続ける、その結果多くの人が苦しみます。

絶えず精進し続けるのが真の指導者

人に教えている、指導している、だけをしていて、自分自身を高めて行こうとしていない人は、だんだん独り善がりになる危険が高くなると私は考えます。

どれだけ勉強した人でも、どれだけ厳しい修行をした人でも、自分の知っていることなどは僅かで、知っていることより知らないことが何百倍、何千倍あるわけです。

私は武道が好きである程度やってきましたが、よく言われたのが、指導する人間は、指導されている人間以上に自分を鍛えなければならない、常に精進し続けなければ行けないということです。

厳しいようですが、それが独り善がりにならない、真の指導者になる唯一の道ではないでしょうか。

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