コーチング(後編)

スポーツの本質

前回に続いて、コーチングについて話を進めてみましょう。

今回は、写真をよく見てもらうために、いつもより大きくしました。

写真は、ニック・ファルド選手ですが、中央の写真に注目してください。

トップオブスウィングからダウンスウィングへ移る瞬間ですが、腰の位置が左過ぎるのです。

ですから、向かって右の、インパクトの少し前の写真でも、腰の位置が左過ぎの状態になっています(ただのアマチュアが、プロゴルファーのスウィングについて、えらそうな事を言うなと思われる人も多いと思いますが、人間が力を出す仕組みが少しわかると、こういうことも平気で人前で話せるようになります)。

この写真は、1997年に発売された雑誌に載っていたものです。

ニック・ファルド選手の、マスターズでの戦績を見ると、1989年、1990年、1996年に優勝しています。

ニック・ファルド選手の活躍とほぼ同時ぐらいに、ティーチングプロとして、レッド・ベターの名前が、マスコミに登場してきたように記憶しています。

1997年の時は、レッド・ベターがファルド選手のコーチをしておりました。

これだけ、マスターズを制した選手のコーチですから、沢山記事も載っていましたので、私もよく覚えています。

タイガー・ウッズがプロに転向したのは、1996年の夏でした。

ウッズが登場する前のアメリカのツアーでは、飛距離を押さえて、安定したスウィングを目指すのが主流でした。

レッド・ベターが言っていたのは、下半身の動きを抑えて、上半身の動きでスウィングする、というものですが、ジャック・ニクラウスは、スウィングに関するものの90%以上は、下半身である、ということを言っています。

両者のスウィングに対する考え方は、正反対といえます。

私はもちろんニクラウスの意見に賛成ですが、意識的に上半身を回すと、ファルドのようになるのです。

回転する椅子があれば、そこに座って実験してみてください。

バックスウィングで肩を回せば、両膝は反対方向(目標方向)に動きますから。

タイトルとURLをコピーしました