室伏選手

練習に対する取り組み方や練習方法への配慮から

スポーツにおいての競技能力の向上を目指して、今まで色んな本を読みました。

身体の仕組みなどを知るために運動生理学、力を効率よく発揮するために運動力学、あと最近は古伝武術に関する本などを読みますが、それと同時に大事にしているのが、よい結果を出している選手の発言内容や、練習に対する取り組み方や練習方法などに注意を払います。

ハンマー投げの室伏選手は、1998年に自分の父親が持つ日本記録を破って以来、10数年にわたって彼の言動に常に注意を払って注目してきました。

私にとっては、一番注目している選手といえます。

最後のチャンスを活かせるか

2008年の北京オリンピックのとき、室伏選手は腰を痛めており、十分な投擲が出来ずに競技を終えた時、もうこれで彼の競技生活は終わりではないかと私は考えていました。

ゴルフのスウィングでもフォロースルーでは身体が少し後ろにそるような格好になりますが、ハンマー投げのリリースでは、ゴルフスウィングのフォロースルー以上に身体を大きく後ろに反ります。

また、その時に発生している遠心力は、ドライバーショットの10倍近くなり 、身体の負担は想像を絶するものです。

そういう競技に身を置いてる彼が腰を痛めたのですから、年齢も考えて競技続行は難しいのではないかと考えたのです。

今回の世界選手権の彼の投擲内容を見ると、他の選手を完全に圧倒していました。

安定感は抜群であり(これは以前からそうですが)、特に優勝が決まってからの6投目の投擲が印象的でした。

室伏選手の番になると、観衆は声援と拍手で競技場がざわめいている中、彼は雄たけびとともに豪快に6投目を投げ、競技場にいる観衆とテレビを見ている人たちに十二分に応えました。

競技者としてだけではなく、エンターテイナーをしても抜群の存在感です。

彼は、本当に傑出した人物です。

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