スポーツの本質
数年前、般若心経の本を読み始めましたが、内容が難しかったのと、何か他に面白い本を読み始めたのかどうか記憶にありませんが、途中で読むのをやめてしまいましたが、最近また「般若心経」を読み出しました。
ただ、前回「般若心経」を読んでいたとき、非常に勉強になったことがありました。
それは、2人の人がある1つの物を見ても、同じものなのに、2人には違って見えるということです。
たとえば、1台の車を見たとします。
もし、新しいタイヤを買おうとしている人であれば、タイヤの印象が強く残るかもしれません。
その車がトヨタ社製であれば、トヨタの車が好きな人であれば、輝いて見えるでしょうが、ホンダ社製の車が好きな人にすれば、特別良い印象は残らないでしょう。
同じものを見ても、人によって違うものに見える、この教えは、私自身の考え方に大きな影響を与えてくれました。
アドバイスも人によって伝わり方が変わる
ゴルフ雑誌のスウィングの分解写真をみても、見る人によってみんな違って見えるのです。
右ひざが動かないように注意している人は、写真を見るときは、そこに目が行ってしまうでしょう。
フォロースルーで、腕を伸ばす練習をしている人は、やはりそこに目が行くはずです。
カメラやビデオと違って人には心があるので、既成概念などがものの見方を変えてしまうのでしょう。
人に意思を伝えたり、技術を教える時は、このことを十分に理解していないと、大きな誤解が生じます。
意思を伝える、技術を教える、この時、多くは言葉で伝えようとします。
同じ言葉を聞いても、人によって違って聞こえるものでしょう。
これは、さっきの物を見るときと同じです。
ボールの打ち方を教えるということは、非常に感覚的なことを、言葉に表すわけですので、伝わっている部分と、伝わっていない部分のどちらが多いかといえば、後者の方が圧倒的に多いと思います。
以前の私は、言ったことはよく伝わっていると思って、ゴルフスウィングの話をしていましたが、今はそう思っておりません。
教える人と、教わる人は、遠くに離れていて、何回も話し合ううちに、徐々に近づいていくものだと思っています。
全くの初心者なら、2人の距離はそう遠くはないでしょうが、何年もゴルフをやってきた人とは、凄く離れているという認識で、ゴルフの話を始めています。
****次回に続きます。