道具と技術

店長の視点(AMATEURISM)

以前にも書きましたが、道具を使う球技のうち、テニスとゴルフは道具が大きく進歩して、随分と使いやすくなりました。

そのこと自体は、大変結構なことなのですが、そのスポーツを見る側、また、その競技に参加しているプレーヤーにとって、大きな変化が現れたことも、見逃せない事実です。

写真は、両方とも私のクラブです。

手前は、現在使っている400ccのドライバーで、上の方 は、昔使っていたパーシモンのドライバーです。

クラブの置いた位置により、パーシモンのドライバーがかなり小さく見えますが、アドレスした状態でパーシモ ンのドライバーを見ると、ちょうどスプーンと同じ大きさに見えます。

今から15年ぐらいまでは、ボールも糸巻きが結構使われていましたので、小さなパーシ モンのドライバーで、軟らかく、今のボールに比べたら曲がりやすいボールで、まっすぐ打つことは、かなり技術が必要とされました。

だから、ある程度の技術 を習得するまでには、それ相当の時間が必要だったのですが、現在は、硬くてよく飛ぶ3ピース構造のボールで、慣性モーメントの大きい、曲がりにくいクラブ でボールを打つのですから、技術の習得に以前ほどの時間は必要ないと思われます。

現在では、高校生や、20歳前後のプレーヤーが活 躍していますが、ボールやクラブの進歩と無関係ではないでしょう。

テニスの世界でも、小柄な選手はなかなか活躍できません。

女子プレーヤーでも、 190cm ぐらいが当たり前のようです。

勝敗を分ける上で、「パワー」の占める割合は、かなり高いといえるでしょう。

「力」と「技」がバランスよく組み合わされている と、その競技に奥深さを感じます。

私にとって、メジャーなスポーツで一番奥深さを感じるのが、「野球」です。

野球は、半世紀以上前から、ボールとバットは 今のものと殆ど変わってないはずです。

木のバットですから、芯に上手く当てないと飛ばないし、ボールも極端に反発が高そうではないので、技術が十分に生か されると感じます。

「技」が生きる道具と、「技」が生かされるルールがあるから、イチローのような選手が大活躍できるのでしょう。

野球だけは、金属バットに変わったりしないでほしいです。

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