トーナメントプロとしての矜持と自覚

店長の視点(AMATEURISM)

「雑音」を聞き流せるか?

先日の日本女子オープンで、最終日の後半に入って、菊池絵里香選手がティーショットしようとしたとき、携帯電話の音がマイクを通じてはっきり聞こえました。

優勝争いしているときに、アドレスに入ってからの「雑音」なので、選手にとってはかなり迷惑なことですが、菊池選手は、音がした方をチラッと見ただけで、もう一度アドレスに入りました。

これを見ていて「素晴らしい」と感じた私です。

日本のトーナメントで、そのような場面では、選手が不快な顔をして「空気」が気まずくなるような場面を何度も見てきたので、菊池選手の態度が素晴らしく映ったのでしょう。

海外の試合では、そのような場面で、アドレスを外して、時には音のした方を全く見ないで、ショットする選手を何度も見てきました。

あくまでも理想かもしれませんが、トーナメントで戦うプロなら、「その程度の雑音で、私の集中力を乱そうとしても無駄ですよ!」というような雰囲気を持った選手がいたら、絶対に応援したくなります。

感謝の気持ち

「雑音」が嫌ならば、観衆のいないトーナメントを開けばいいし、テレビクルーが選手のプレーを妨害するのであれば、テレビ放送をやめればいいのでしょう。

ただそうすれば、やがては賞金のない試合になっていくはずです。

プロスポーツは、現地やテレビで多くのファンがいて成り立つものです。

「雑音」に対して不快な顔をする選手は、プロは優勝争いをして真剣にプレーしているので、ギャラリーやトーナメントの運営に関わっている人たちは、静かにするのが当たり前、プロに迷惑をかけるのはもってのほか、と言う気持ちなのでしょうか?

携帯の音が鳴ることは、そのギャラリーが悪いのは言うまでもありません。

しかし、多くの人間が集まれば、色んなアクシデントは残念ながら起きるものでしょう。

その「雑音」を敵に回すのか、それを受け入れるのか、それによってトーナメントのおもしろさは大きく変わります。

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