店長の視点(AMATEURISM)
ボールの大きさ
写真に写っているボールは、左から現在のスリクソン、1960年代、1950から60年代、1920年代のボールです。
特に、一番右の1920年代のボールは、ディンプルが楽譜の#のようになっており、かなり興味深いものです。
この4つのボールの大きさを測ると、全部が約43mmで殆ど同じです。
100年前に、厳格にボールの大きさを決められていたとは考えにくく、長く使用している間に、一番プレーしやすい大きさに決められたのでしょう。
もう少しボールが小さければもっと飛ぶでしょうが、ラフに入ったときには探すのに苦労するでしょうし、大きすぎれば飛ばなくなると言うことになります。
1800年代の後半ぐらいに、現在のホールカップの大きさが108mmと決まったようですので、プレーしやすい大きさが約43mmに決められて、現在に至っているわけです。
ボールの重さ
ボールの重さも全て同じかと言えば、そうではありませんでした。
左から2番目が45.2g、その次が49.0g、一番右が45.9gで、現在のルールは約46gなので少しばらつきが見られます。
現在の素材で、3つの中で一番重い重量(49g)でボールを作ると、非常によく飛ぶようになりますが、これはルール違反になり、正式なゲームでは使用できません。
ゴルフというゲームはスコアを競うものであり、遠くに飛べばよいというものではありません。
49gのボールはよく飛ぶのですが、グリーンの回りからバックスピンのかかったアプローチショットを試みた場合、46gのボールよりランがでてしまうのでしょう。
そうなると、少し重いボールは、ショートゲームでは不利なボールとなります。
出来る限り飛ばして、そしてショートゲームでも止まるボールを打てる重さとして、現在の約46gに落ち着いたのです。
時にはこうやって歴史を振り返るのは、興味深いものです。
今我々が使用しているボールは、一番よいスコアがでる大きさと重さであると言えます。