客観的なデータをとるために
写真は、ゴルフクラブの振動数を測る器械です。
グリップ部分を器械がはさんで、60秒間にクラブがどれくらい振動するかを計ります。
シャフトが硬ければ、振幅幅が狭くなるので260とか270という数字が示され、逆に軟らかいシャフトであれば200とか210という数字が出ます。
この振動数を計る器械は、今から15年ぐらい前に開発されているのですが、私がこの器械を買ったのは今年の春です。
何故長い間これを使用しなかったか、2つの理由があります。
1つは、この器械が初めて販売された時、そのメーカーの人の説明に私が腹を立ててしまったからです。
クラブを2次元的(平面状の動き)な運動をさせて、その振動数を計るのですが、クラブはしなって、そしてねじれる、つまり3次元的な動きなのですから、振動数だけではシャフトの性能をすべて表せないにもかかわらず、そのメーカーの人は、振動数万能のような説明をしたので、ちょっとした口論になり「こんな器械誰が使うか!」と思ったのでしょう。
もう1つは、キックポイントの違いによって、出てきた数値の比較ができないことです。
先調子のシャフトであれば、シャフトの先端からしなる位置までの距離が短いので、数字は多く(硬いシャフトと同じ)なり、逆に手元調子のシャフトであれば、シャフトの先端からしなる位置までの距離が長いため、小さい数字(軟らかいシャフト)として現れます。
ですから、この器械で計測して仮に「245」という数字が出ても、手元調子のシャフトと先調子のシャフトでは、感じる硬さは全然違います。
では何故この器械を買ったかというと、今売られているクラブのフレック表示が、メーカーによって全然違うからです。
明らかに軟らかいシャフトでも、「S」と表示されているものがあります。
かなり前に、ここで紹介した「センターフレックス」という測定器は、シャフトの硬さなどを測るにはすぐれたものですが、シャフト単体でしか測定できないので、ヘッドとグリップが付いている完成品は測定できません。
お客様に、目で見える形でフレックスを表すために、この測定器を買いましたが、今は気に入ってよく使っています。