飛距離アップと方向性向上は同時に達成可能か?

ゴルフ理論(技術編)

飛距離アップのための下半身の役割

以前、下半身は土台ではなく、大きな力を生み出すところである、という話をしたことがありますが、より大きなパワーをボールに伝えるには、下半身をしなやかに、そしてスピーディーに動かすことが不可欠です。

大学1年生の時、春のリーグ戦に出場して、現在プロとして活躍している倉本昌弘選手と個人戦をしたとき、ドライバーを50ヤード以上はなされ、コテンパンにやられて、自分の力不足を痛感しました。

試合が終わった後、彼のダウンスイングからフィニッシュにかけての、腰のターンの速さが凄く印象に残り、自分もあのような下半身の使い方をすれば、飛距離が伸びるのではないかと思い練習を始めました。

それから5ヶ月後の秋のリーグ戦の時には、春より20ヤード以上飛ぶようになっていました。

何故飛距離を伸ばすための練習が、方向性の向上につながったのか

このとき私がやっていた練習は、腰の動きを出来る限り速くしようとするもので、肩を深く回そうとか、腕を強く振ろうとか一切していなかったのが、方向性の向上につながったと考えられます。

腰の回転しか意識していないので、腕の役割はクラブを持つことのみです。

下半身で生まれたパワーは、腕を通じてクラブヘッドに伝わるのですが、クラブの動きは発生している遠心力にまかせているので、結果的に再現性の高いスイングとなり、大きく曲がることのない打ち方となります。

このときの自分は、スポーツにおける動きの本質など全く考えてもいませんでしたが、下半身の動きだけに意識をおいた練習の結果、上半身を無駄に使うことがない打ち方を身につけ、飛距離と方向性を同時に手に入れましたが、技術を身につけると言うことは、このように幸運に左右されることが多いようです。

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