「技術を伝える」の本質とは

万人に共通の技術はない

前回は、スポーツにおける「技術」は、すべて言葉や文字に表すことは出来ない、と言う話をしました。

たとえば、「オンプレーン上にクラブヘッドを動かす」という表現があり、テレビやDVDでしゃべっているティーチングプロがいますが、オンプレーン上にクラブが動いていなくても、安定した成績を上げているツアープロは大勢います。

技術を教えると言うことは、文字や言葉で説明して、そして実際にボールを打ってみて(実践)、これを何度も繰り返す。

繰り返しているうちに、やがて良いショットが時々打てるようになったとき、教える側は「今の打ち方がいい」と言い、教わる側は「この打ち方なのか」と感触を掴みます。

ここで大事なことは、「この打ち方」や「今の打ち方」はすべて言葉では表現できないと言うことです。

これは、本人自身しかわからない感触なので、これを第三者に伝えることは出来ないものです。

伝えられないものが「技術の本質」だと思います。

技術を教えることに一方通行はない

技術を習得すると言うことは、頭(脳)ではなく身体で覚えることなのですから、教える側と教わる側のキャッチボールが、絶えることなく続くのです。

テキストのようなものがあり、「このように打てば上手くなりますよ」と渡されて、それを黙々と繰り返す、そのような一方通行では、技術は絶対に伝わらないと私は痛感しています。

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