ゴルフ理論(技術編)
長いアドレスは、ミスを生みやすい
練習でも、アドレスの長い人がいます。
そして、そういうときに私はその人の顔を見たりします。
たいていの場合、何か悩んでいるか、または考えているか、そのような表情をして、「さあ、今から思いっきり打つぞ!」というような、スポーツをやろうという顔をしていません。
表情に躍動感が感じられず、当然スイング自体にも躍動感は感じません。
スポーツに関する本やDVDなどで、ゴルフに関する物が、他のスポーツに比べて圧倒的に多いのではないでしょうか。
全てのゴルファーは、上達を望んでいるので、何か上達するためのヒントはないだろうか、探している人は多いはずです。
そして、何か良さそうな物が見つかると、早速練習場などで試してみます。
「テークバックでこうして」、「フォロースルーではこうして」と考えながらボールを打つと、なかなかスイングのスタートは切れず、長いアドレスになってしまいます。
あっさり打つことは、悪いことか
打つことに関して色々考えている人に見られる特徴として、「大叩き」があります。
調子が悪くなって色々考えてラウンドをすると、普段のスコアよりはるかに多いスコアになるときがあります。
俗に言う「ボロボロ」です。
自分で信じられないショットが飛び出します。
本やDVDでスイングを考えているときの時間軸は、現実のスイングよりはるかに長いのではないでしょうか?
現実のスイングは、アドレスからトップまで1秒前後、ダウンスイングからフィニッシュまで0.7、0.8秒ぐらいです。
しかし、頭の中で考えているスイングを実際に行おうとすると、5秒や10秒ぐらいかかることを、やろうとしているのではないかと思います。
先ほど書いたように、「両腕の三角形を保って」「グリップエンドがボールを指すように降ろして」などを実行しようとすると、かなり時間がかかりそうですが、それを短いスイングの中で行おうとするわけですから、実際には再現することは出来なく、それがひどいショットになって現れると私は考えます。
「何も考えないでボールを打つ」ということは、自分では意識しなくても、ボールを打つことに必要なことを行っていることだと思います。
ゆっくり振ったら、ボールは飛ばないので、飛ばすために必要なスピードでクラブを振ります。
人間の感覚は非常に優れていて、同時に複数のことを並列で行うことが出来るので、そこにまかせる、そして感覚を磨くことがボールを上手く打てる打てるようになる唯一の方法だと思います。