ゴルフ理論(技術編)
「作られた」スイング
私が人(アマ、プロ関係なく)のスイングを見るとき、作られた動きがあるかどうかに目がいきます。
「作られた」動きとは、テークバックやフォロースルーで腕が極端に伸びている、フィニッシュがキッチリと取られている、など色々ありますが、ゴルフクラブでボールを打つという動作の中に、不自然さを感じる動きを意味します。
フィニッシュがしっかり取られているとは、フィニッシュでクラブのシャフトが背中の後ろに収まっているような形のことを言っています。
ミドルアイアンやショートアイアンでショットした場合、ドライバーに比べたらスピードが出ていないので、シャフトが背中の後ろまで来ないのが、自然な動きに感じます。
だから、ショートアイアンでショットしたにもかかわらず、フィニッシュでシャフトが背中の後ろまで来るのは、「作られた」動きであると思います。
写真の見方
写真は、女子プロとアマチュアのフォロースルーからフィニッシュにかけてのものです。
プロとアマの頭の位置を比べると、はっきりとした差が見受けられますが、ここで注意しなくてはならないのが、「プロはフォロースルーまでしっかりと頭を残す」という意見を言う人がいますが、それは間違っているということです。
プロはインパクトでボールに力を加えることに集中しているので、直ぐには頭が上がらない、逆にアマはプロほどインパクトに集中してないので、早く頭が上がるということが言えます。
インパクト以外に意識を置くとどうなるか
一般的なスイングでは、アドレスからトップスイングまで1秒ちょっと、ダウンスイングが始まってから、フィニッシュ近辺まで0.7~0.8秒です。
この短い時間に、何が出来て、何が出来ないのかを考えるのは、技術の本質を知るのに極めて有意義なことと言えます。
インパクトでは、自分の力を出来るだけ多く、また正確にボールに加えようとしますが、クラブヘッドが動いている時間はあまりにも短く、その時間内に出来る作業は極めて限定されます。
もし、ダウンスイングからフィニッシュまで7、8秒ぐらいあれば、インパクトでボールに力を加えること以外に、あと1つか2つの作業が出来るかもしれませんが、それをしたらボールは遠くに飛んでくれません。
ボールを打つということは、極めて短い時間で行われるので、フォロースルーで腕を伸ばすとか、ボールを打つという動作以外のことを行えば、それだけインパクトが不正確になり、ミスショットが生まれます。
調子のよいときは「何も考えない」でボールを打つ、と言いますが、それがナイスショットを打つ秘訣でしょう。