ゴルフ理論(考え方編)
写真は、今から30年以上も前に買った、ベン・ホーガン著の「モダンゴルフ」という有名な本であります。
この本の初版を見てみると、1958年8月20日となっており、今から約半世紀前に書かれたものなのですが、今でも本屋さんに並んでいるので驚きです。
ゴルファーが集まると、「スウィング論」が始まったりしますが、特に練習場などで調子の悪い人がいますと、その人の周りに仲間が集まって、「トップオブスウィングの位置が悪い」とか、「フォロースルーがインサイドに入りすぎている」などと、色々なアドバイスを送ります。
ところが、このアドバイスを送っている人たちのゴルフスウィングに関する知識は、いったいどこで手に入れたかといえば、写真のような本だとか、ビデオ、テレビ、週刊や月刊のゴルフ雑誌に書かれている「スウィング論」でしょう。
我々アマチュアゴルファーは、よく飛ぶクラブと、このように打てば上達する、という話には弱いものです。
その情報は本質的か
雑誌に載っている「スウィング論」に共通しているのは、「ニュースウィングはこれだ」というのもです。
前回と同じ「スウィング論」では誰も雑誌を買わないので、売るためには新たな「スウィング論」を展開しなくてはなりません。
ゴルフのスウィングが頻繁に変わるのであれば、写真の「モダンゴルフ」のような、半世紀も前に書かれた本など読む人はいないはずです。
多くのアマチュアゴルファーのスウィングに関する知識は、次の話と同じように思えます。
晩秋になると、私のショップに訪れるお客さんの中で、「今年の冬は暖冬だよ」と教えてくれる人がいます。
その人は、気象予報士の資格を持っているようには思えないし、また、膨大な気象に関するデータを分析して、結論として「今年の冬は暖冬だ」となったわけではないでしょう。
テレビの天気予報を見ていたら、「今年は暖冬になるでしょう」と気象予報士の人が言っていたのを、少し得意げに私に言ったに過ぎません。