ゴルフは、ボールを飛ばすゲームではなく、ボールを止めるゲームなのですが、我々アマチュアはそれを忘れやすいようです。
今年のマスターズトーナメントで、フィル・ミケルソン選手が、悲願のメジャートーナメント初優勝と遂げましたが、本当に感動的なトーナメントでした。
今日ここで話題にしたいのは、この試合で彼が使ったドライバーについてです。
それは「距離の出ない」ドライバーなのです。
4月のオーガスタは、地面が大変固く、よくランが出るので、ランのでないドライバーで、ターゲットにボールを運んで優勝したのでした。
バックスピンが多くかかると、ランだけではなく、キャリーも落ちる可能性があります。
テレビで見ると、オーガスタのコースは、フェアウェイに大きなアンジュレーションがあり、ランがたくさん出れば、コースの低いところにどんどん転がって行ってしまうでしょう。
そうすると、次のショットが打ちにくくなる可能性が出てきます。
ドライバーショットの第一の役目は、セカンドショットの打ちやすいところにボールを運ぶことです。
もちろん、短いクラブでセカンドショットが打てれば、グリーンに乗る可能性は高くなるでしょう。
しかし、多くのアマチュアは、1番手でも小さいクラブでセカンドショットを打つことを考えて、ドライバーを振り回しているのが現状ではないでしょうか。
ゴルフゲームの本質
私のお客さんの話です。
その方は、当店でドライバーを買っていただきましたが、ある時のラウンドの途中で、ドライバーのヘッドが抜けてしまいました(当店の作業が不良であったことは、いうまでもありません)。
その日はインスタートで、ヘッドが抜けたのは18番ホールでした。
当然、アウトの方はドライバーが使えなく、3番ウッドでティーショットするしかなかったのです。
そして、その日のスコアは、アウト46、インはたしか52か53でした。
抜けたクラブの接着を済ませ、接着剤が乾くまでの間、その日のラウンドの話しになり、そのお客さんは「たまたまアウトの方は、ドライバーがなくてもいいスコアが出た」と言われたので、スタートの10番ホールから18ホールを振り返ってみると、インコースのほうでは、ドライバーショットは、殆どフェアウェイを捉えておらず、反対に、スプーンでティーショットをしたアウトコースのほうは、殆どフェアウェイを捕らえていました。
スプーンなので、始めから距離はあきらめて、おそらく気楽にショットしたので、ボールは曲がらず、セカンドショットがフェアウェイから打つことが出来、それが好スコアにつながったのでしょう。
一度、ご自分のラウンドを振り返ってみてください。
フェアウェイからセカンドショットをしているときは、いいスコアがでていると思います。