ゴルフ理論(身体編)
自分が昔やっていたこと
かなり前のことですが、国立競技場内にアスレチックジムがあり、そこでトレーニングをしていましたが、そこにいたトレーナーの人に身体の鍛え方を相談したところ、そのトレーナーの人がゴルフのスイングを手振りをしながら、この筋肉と、ここの筋肉を鍛えた方が良いですよ、このマシーンをこうやって使いましょうと指導してくれました。
そしてトレーニングを続けると、当然ながら筋肉は肥大してきて、何となく競技能力が向上するような気になりました。
やがて体重も増えてきて、LLサイズのシャツも、腕回りなどパンパンになるほど身体を大きくなりました。
その頃は、それで満足していたのですが、身体は大きくなったのに、飛距離はそれほど伸びていないと気づいたのは、それから何年もあとのことです。
身体が大きくなって、ホームラン数が減る野球選手
身体の仕組みを少し考えてみましょう。
片腕の重さは、一般的に言えるのは体重の6、7%ぐらいで、体重70Kgの人ならば腕1本の重さは4、5Kgぐらいです。
野球の硬式バットの重さが900gか、もう少し重いぐらいですが、腕に比べたら硬式用バットはかなり軽いものです。
腕は、日常生活で色んな方向に動かします。
物を高いところに載せるときは、両腕を頭上高く上げます。
腕を動かすということは、その動作に必要な肩や背中の周りの筋肉が動きますので、日常生活の中でかなり「鍛えられて」いると言えるでしょう。
野球やゴルフでボールを打つという動作は、より多くの「力」をボールに加えるためには、下半身の体重移動とそれに伴う腰の回転、そしてその力を腕からクラブに伝えるわけですが、アマチュアなどであまり飛距離のでない人は、最初に上半身や腕が動きます。
もし、今までいい打ち方をしている人が、上半身を鍛え、その部分に力を付けて、スイングの早い段階で腕が動くようになると、インパクトでのスピードが落ちる結果となります。
エクササイズのメニューを考える場合は、技術の本質をよく理解した上で行わないと、身体を鍛えて距離が落ちる、目指したことと反対の結果に陥ることがありますので、十分注意していただきたいです。