店長の視点(AMATEURISM)
写真は、15年ぐらい前にキャスコから販売されていた、糸巻きのボールです。
最近ゴルフを始めて人には、糸巻きのボールといっても、ピンと来ないでしょう。
何故ここにあるかと言えば、私のショップ内に、約5mのパッティングマットがあり、長い間、パッティング練習用のボールとして使われていたのです。
先日、このボールをコースで1ホールだけ使ってみました。
ボール自体が古いので、ゴムも劣化しているのでしょうが、本当に飛びませんでした。
ドライバーでまず打ってみましたが、ボールが上がったらすぐに落下を始めると言う感じでした。
プレーしたのはミドルホールで、普段ならセカンドショットを、9番アイアンかピッチングウェッジで打つのですが、その日は5番アイアンで打たなくてはならず、グリーン手前にある池が随分気になりました。
当然なのですが、9番アイアンやピッチングウェッジなら、弾道も高く、また、スピンもよくかかるので、ピンをダイレクトに狙えますが、5番アイアンなら、少し当たりが悪ければ池に入ることも考えるので、普段よりプレッシャーのかかるセカンドショットなりなりました。
ボールが飛ばなくなると、コースの難易度が随分と高くなることを本当に実感しました。
前にもここで書きましたが、プロや公式のアマチュア競技は、飛ばないクラブと飛ばないボールで試合をすればよく、コースの改造に多額のお金をかけるのは、本当にナンセンスです。
本来のあり方
ある雑誌に載っていた記事ですが、今年アメリカのオハイオ州の試合で、出場しているプロ、アマの全選手に、指定された1種類のボールでプレーすることを義務付けたそうです。
そのボールは、かなり軟らかめのもので、ロングヒッターほど、インパクトでボールが変形するので、飛距離の低下が大きくなります。
たいした混乱もなく、また選手からも苦情など殆どなく、大会は無事終了したそうですが、私は非常によい試みだと思います。
テニスの試合のように、マスターズはこのボールで、全英オープンはこのボールでというように、あらかじめ使用するボールを決めておけば、問題にならないのではないでしょうか。
古くからあるコースを改造して、試合を行うことは絶対に避けてほしいと思います。