欠点はなぜ治りにくいのか

店長の視点(AMATEURISM)

練習しなくても、スイングは変わらない

私の会社は、15年ほど前まで練習場をやっておりました。

練習場を閉鎖したあとも、ショップの方に買い物に来られたり、練習にみえる方もいらっしゃいます。

中には、しばらくゴルフから離れていて、また再開したので、新しいドライバーを買いに来た、そのようなお客様の時々みえます。

プロ、アマを問わず、全てのゴルファーは「くせ(または個性)」を持っています。

昔よく練習場に来られていたお客様が、10年間ゴルフをしていなく、また始めるのでクラブをそろえると言うことで、最初に試打クラブを打ってもらうと、昔の打ち方と全くといって良いほど同じです。

その人は、テークバックの始め、かなりインサイドにクラブを引いて打つのですが、10年間クラブを持っていなくても、同じ動きを再現します。

私は、同じようなことを何度も見てきましたが、一旦からだが覚えた「動き」は、練習している、していないにかかわらず、身体から離れることは無いものだと感じます。

だから、一旦身についた技術を変えようとすることは、想像しているよりはるかに大変な作業だと思います。

ある程度の年数、ゴルフをしてきた人に、今のレベルから大きく上がることは、かなり不可能に近いと悲観的なことを言うのは、このような経験によっていると思います。

練習を継続していても「くせ」は出るもの

ホームラン王だった王貞治氏が、打ち方を変えてから数年は、悪い癖が何度でも出てきて、そのたびに調子を落とす、そしてまた懸命に練習を重ねてその癖を直す、それを本で読んだとき、ある面で凄く安心しました。

あれだけの凄い記録を残した選手が、「技術」を変える過程で、同じ癖に何度も苦しむ、これが本当の姿なのだ、ということが分かったのが、私にとって大きな収穫になりました。

写真のジョーダン・スピース選手の、中学生ぐらいの時のスイングをテレビで見たことがありますが、今と同じで、フォロースルーでやや左肘が曲がっていたし、スイングのリズムなんかも、今とそっくりでした。

もし、彼が左肘が余り曲がらないスイングに変えようとすると、相当な困難を伴うし、ひょっとしたら治らないかもしれません。

肘が曲がっていることは、大きな欠点とは思いませんので、治すことはないのでしょう。

プロ野球の選手が、毎日練習をしても、なかなか治らないことが、我々アマチュアが時々練習をして治そうとしても、目的を達することは難しいと思います。

ただ、上達を諦めることはないので、今の打ち方の中で、どこを治せば早く結果が出るのか、そこを見極めて、半年、1年とその練習を続ければ、スコアアップにつながると思います。

「見極め」のできる人が、近くにいることが必要不可欠です。

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