明確な目的を持って使うことが大切です
写真は、最近話題になっているドライバーで、ヘッドのネック部分を調整することによって、ロフトやライ角を変えることができます。
ソールのヒール寄りに穴が空いているのが分かると思いますが、そこに写真にあるレンチを入れてシャフトを緩め、シャフトとヘッドのつなぎ目にある目盛りを合わせることによって、16通りある中からロフトおよびライ角を選べます。
このクラブの標準的なロフトは9.5度ですが、10.25度、11.0度、そして8.75度に変えれます。
ライ角は、標準的なものより1.5度アップライトに、0.75度フラットに出来ます。
球筋がスライス気味であれば、アップライトに換えることにより、かなりスライスを減らすことが期待できる、かなり優れたクラブと言えます。
このクラブを使うに当たり注意すべきことは、よいショットが打てないからといって、頻繁にライ角やロフトを変えないことです。
道具を使ってボールを打つ競技で一般的なものは、野球とゴルフがあります。
ゴルフや野球のバッティングの技術は、常に動いている(変化している)ものである事を忘れてはいけません。
かなり昔のことですが、ゴルフ雑誌にトーナメントプロに対するインタビューで、1シーズンを通して、調子のよい期間はどのくらいであるかというものでした。
正確に覚えているわけではありませんが、一番短い人(プロゴルファー)で2週間、長い人でも数週間であったことを記憶しています。
そして、勝ち星の多い人ほど短かったことも覚えています。
自分の今の球筋にクラブを合わせてしまうと、自分の本来のスウィングを見失う危険が極めて高いということです。
昔、トーナメントに頻繁に行っていた時、通算で10勝以上勝っていたある女子プロと話していた時、彼女が「私は、調子の悪い時は絶対クラブを替えない。もし、クラブを替えたら、いま自分がどうなっているのかまるっきり分からなくなってしまうから。」と言っていました。
なるほど、彼女は何勝も出来るプロなんだと感じました。
前にもここで書きましたが、自分のゴルフの基準となるものを、クラブにした方がよいと思います。
1,2ヶ月前まで打てたクラブが、今打てない、クラブは何も変化していないので、自分のスウィングが変化しただけです。
日々変わっていくスウィングを、どうしたらより安定したゴルフが出来るのか、今まで普通に打てたクラブを、また普通に打てるように自分のスウィングを見直すのが、1番よい方法でしょう。
このクラブの1番よいところは、ロフトを変えれることです。
プロのクラブを作っていた時、よくプロに3種類ぐらいのロフトのドライバーをも打つように言っていました。
風が強くて、フェアウェイが乾いているコースコンディションなら、1番ロフトのたっているドライバーを選択し、雨の日にはロフトの一番ねているものを使うということです。
9,10,11度のドライバーがあり、普通の状態の時は10度を使う。
そして、風の時や弾道を抑えたい時は9度を使い、雨の日やドライバーの調子が悪い時は11度を使う。
このように使い分けることは、非常に大切だと思いますが、3本もドライバーを持つと余分なお金がかかりますから、一般のアマチュアの人には勧めませんでしたが、可変式ドライバーなら、1本で今言ったことができるので、非常に武器になるクラブと言えます。
試す価値のあるクラブでしょう。