ロフトのお話
写真は、新たに製品としてラインナップされたウェッジシリーズで、ロフトは48、50,52,54,56,58、60度となっています。
製品の特徴としては、現在、主力として販売しているD-3モデルより、少しヘッドが丸く出来ていおり、ヘッドを操作しやすいイメージが出るようになっています。
ロフトが2度ピッチで揃えてあるのは、それだけお客様からのニーズがあるということなのですが、ウェッジの購入を検討されているお客様と話をしてよく思うのが、ピッチングウェッジのロフトを知っている人はかなり多いのですが、自分が現在使っている9番アイアンのロフトを知っている人は殆どいません。
当然、もっと番手の小さなクラブのロフトも知らないはずです。
国内でよく売れているクラブのロフトを示してみます。
8番(33度)、9番(38度)、Pw(43度)、Aw(49度)、Sw(56度)となっていますが、1番手間のロフトの開きは5〜7度となっていますが、同じセットでロフトの立っているほうを見ると、4番(21度)、5番(23度)、6番(26度)となっており、番手間のロフトの差は2〜3度となっています。
以前にもこのコーナーで書きましたが、ピンによるチャンスがあるクラブは、我々アマチュアにとってみればショートアイアンかウェッジです。
ミドルアイアンやロングアイアンは、グリーンに乗せることだけでも難しく、ましてピンによることなどなかなかありません。
流行している「飛ぶ」アイアンとは、ショートアイアンからウェッジにかけてはクラブが疎らで、ミドルアイアンからロングアイアンにかけてクラブが密集しているのです。
これは、はっきりと言って、実践向きとはいえないでしょう。
14本のクラブを持ってコースに出かけることを考えると、やはりロフトの差は4度前後が一番いいと言えそうです。
しかし、セットを作ると「飛ばない」クラブになってしまいます。
Pwを48度で作ると、9番(44度)、8番(40度)となり、上の「飛ぶ」クラブと比較すると、8番アイアンでロフトが7度違いますから、飛距離にして15〜20ヤードの差がでそうです。
そうなると、気分のいいものではなくなります。
そこで、私のほうからお客様に提案するのは、Pw(48度)、10番(44度)、9番(40度)、8番(36度)というように、本来9番アイアンのところに10番の刻印を入れるのです。
そうすれば、4度ピッチのクラブで、かつ「飛ばない」クラブにはなりません。
5年、10年という期間で考えても、アイアンは殆ど進歩していませんので、最近はオーダーでクラブを作られるお客様がかなり増えました。
気分よく、かつ実践的なクラブを選んでください。