スポーツの本質
阪神ターガースの城島健司選手が、36歳で選手としてのユニフォームを脱ぎます。
私が福岡ダイエーホークスのファンになってから、ダイエーホークスがなくなるまでの間、キャッチャーはずっと城島健司選手でした。
スーパーキャッチャー
スーパーキャッチャーという言葉が正しいのかわかりませんが、ダイエー時代の最後の頃は、彼はスーパーキャッチャーだと思っていました。
打率は高く、またホームランもよく打っており、松中、ズレータ、城島の4、5、6番のコンビは、3者連続ホームランを打つなど、まさに相手チームを「破壊」する凄まじいものがありました。
守備面でも、ランナーが少しでも塁から離れると、その塁をめがけて、矢のような送球をしていました。
ほんの僅かな隙でも見逃さない、闘争心と集中力の高いそのプレーには、守備をしている城島選手の動きを、テレビの画面の中で追っかけていたのを思い出します。
素晴らしい選手は、守備でもファンを魅了してくれます。
ファンを大事にする選手
大阪にある京セラドームに、ホークス対バッファローズのゲームを見に行ったときのことです。
試合前、ウォーミングアップをしていた城島選手が、我々のいるスタンドの前を通りかけたとき、近くにいたファンの人が「城島さーん」と声を上げました。
すると彼は立ち止まり、こちらの方を向いて帽子を取り、その帽子を頭上高く上げて、笑顔で応えてくれました。
聞こえていても、全く無視する選手が数多くいますが。
今回の場合、まだ契約が1年残っているので、来年代打で出場しても、2軍にいても推定年俸4億円がもらえるわけですが、ファンの事を考えて、潔くユニフォームを脱いだのと思います。
最後の最後まで、彼の一挙手一投足に魅せられた私でした。