パターシャフト

技術の精度を高めてくれる道具

写真は、今私が使っているパターですが、ずっと重たいスチールシャフトを使っていたのですが、最近写真にある真っ黒なシャフトに換えました。

このシャフトは、カーボン繊維とガラス繊維の複合されたもので、重量は約148gと非常に重く、パターシャフトにしては面白いと思い、2,3ヶ月前から店頭に並べてありました。

自分も試してみようと考えていましたが、なかなか使い始めることが出来ずにいたのですが、最近このシャフトに換えられたお客様から、「このシャフトは、ボールが芯から外れて当たると、シャフトがねじれるような感じで、振動が手に伝わってくるので、普通のスチールに換えてほしい」と言われました。

この時、ちょっとひらめいて「このシャフトは使えるかもしれない」と思いました。

そして、自分のパターのシャフトを入れ替えて試してみました。

特に、トゥ側でボールを打つと、シャフトがねじれて、手に凄く振動が伝わってきました。

こんなにねじれるシャフトならば、とても実際に使えるものではないと考えるのが普通ですが、このシャフトの入ったパターで構えると、絶対に芯をはずしてはいけないという気持ちが凄くわいてきます。

確実に、集中力が高まってパッティングすることが出来るのです。

私も、ゴルフの仕事に携わってかなりの年月が過ぎました。

最初のころは、パーシモンのヘッドで、それがステンレスの小さなメタルヘッドに変わり、それからチタニウムヘッドになりました。

チタンヘッドの初期のころはかなり小さく、それからどんどん大きくなってきて、今の460ccになりました。

ゴルフクラブを売る傍ら、新しいものは常に試し打ちすることは仕事として重要なことであり、数多くのウッド、アイアン、パターなど沢山打ってきて、だんだん気づいてきたことは、道具が良くなると「技術の精度」は低下するということでした(人によっては、そんなことはないと反論する方も当然います)。

「身体を動かすのは心である」と、武道をやっているときによく言われた言葉です。

集中力の度合いによって、動きの「質」が変わってくるのは当然といえます。

より「質」の高い動きにするためには、どのようにして集中力を高めるようにするか、そこが大事なカギとなります。

集中力を要求してくる道具は、私にとっては必要不可欠なものと考えています。

キャビティバックアイアンではなくて、長い間フラットバックアイアンを使ってきたのも、集中力を高めるために必要だと感じていたのかもしれません。

より簡単な道具を使うのか、それともより精度の高い技術を要求する道具を使うのか、興味深い選択だと思います。

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