ゴルフ理論(道具編)
スウィートスポットの広いクラブ
クラブの性能を表す言葉に、「スウィートスポットが広い」というのがありますが、ここで何回も説明しているように、「スポット」は点ですので広いスポットはありません。
しかし、「スポットが広い」と言われると、何となくどこで打ってもそこそこ飛びそうで、安心感があり、使ってみたい気がするのは事実です。
「このクラブは、スポットが狭くて難しい」と言われたクラブと、「スポットが広くて簡単」と言われたクラブでショットする場合、どちらが集中してボールを打とうとするでしょうか?
当然、難しいと言われたクラブの方が「ミスしてはいけない」という気持ちになって、より集中するはずです。
写真は私が使っているL字型のパターですが、シャフトが黒くなっており、これはガラス繊維が混じっているカーボンシャフトで、スポットから外れた所でヒットすると、シャフトがねじれた感じが手に伝わってきます。
ミスヒットがわかりやすいクラブです。
だから私の場合、このクラブでストロークするときは、芯をはずさないように、という気持ちになり、より集中できるために、このパターを使っています。
「ゴルフはミスのゲームである」の真意とは
道具に求めているのは、「ナイスショットを打ちたい」と「ミスショットを防ぎたい」のどちらですか?
と聞かれると、聞かれていることが同じようなことなので、答えに困るかもしれません。
しかし、ショットに対する心構えはかなり違うようです。
コースでのショットに要求されているものは、致命的なミスショットを避けることと考えます。
OBや池ポチャは致命的なミスショットです。
リカバリーのチャンスはありません。
しかし、グリーンを狙ったセカンドショットの当たりが少し悪く、グリーン手前にボールが止まったとしても、次のアプローチショットを寄せればパーが取れるかもしれません。
ですから、セカンドの少し当たりが悪いショットは、致命的なミスショットではないでしょう。
ゴルフは基本的に18ホールの合計スコアで、勝敗を争います。
ですから、できる限り穏やかな気持ちで18ホールプレーすることが、よいスコアを出すために不可欠でしょう。
ホントのナイスショットは、そう打てるものではありません。
次のショットでリカバリーできるのであれば、それはたいしたミスでは無いかもしれません。
クラブを持ってボールに対したとき、ミスをしてはいけないという気持ちになるほうが、ナイスショットを打とうという時より、より集中力が増すように思います。
ですから、パターに限らず、他のクラブも集中力を増すような道具は、それが一般に難しいと言われるものであっても、スコアアップにつながる可能性は大きいと私は考えます。