私の経歴③

2002年3月に、アメリカ、テキサス州で行われたヒューストンオープンを訪れたときのことを、数回にわたって述べてみます。

最初に、ヒューストンまで行った理由は、弊社のスライダーをアメリカのツアープロに打ってもらいたかったからです。

マーク・ブルックスを始め、3人のプロに打ってもらい、まあまあの評価をもらってきました。

スライダーは、今後ともアメリカやオーストラリアのツアープロに提供するつもりです。

まず、アメリカツアーの環境についてですが、選手たちの健康をチェックするヘルスケアの話から始めましょう。

後日、写真を載せる予定ですが、大きなトレーラーハウスが、月曜日の夕方コースに到着して、日曜日の午前中までコースの中に滞在しています。

ちょうど私がトレーラーの中を見せてもらったとき、デビット・デュバル選手をはじめ選手が3,4人、大会関係者のような人が2,3人、ドクターの指導の下、ストレッチやエクササイズをやっていました。

僕が少し驚いたのは、選手だけでなく、選手以外の人がそこを利用していることでした。

次に、ドライビングレンジについてです。

やはりアメリカですので、広大な練習場ですが、そこを利用できる時間が、日本に比べたらかなり長くなっています。

1日の利用時間も長いし、また、土曜日や日曜日にでも、決勝ラウンドに進出した選手がティーオフしたあとは、練習場が利用できます。

どのような人が利用するかといえば、予選通過できなかった選手などです。

アメリカツアーは、1月の最初の数試合はハワイで行い、それから、西海岸で2,3試合、そしてフロリダに移って2,3試合、そしてテキサスで数試合といった具合で行われます。

ですから、もし予選落ちした場合、自分の家に帰るよりも、次の試合が近くであれば、そこに残ったほうが、経済的にも、時間的にも都合のよい場合があるでしょう。

選手たちに、よい練習環境を与える、これがツアーの発展につながると言う考えが、徹底されています。

アマチュアでは、とても打てないようなショットを随所に見せ、エキサイティングなゲームを続けることによって、テレビを見る人が増え、また、コースに足を運ぶ人が増える、それで、ツアーが盛んになっていくのでしょう。

タイガー・ウッズがプロに転向したとき、カーティス・ストレンジと対談をしていましたが、ストレンジ選手がウッズに向かって、「君も今日からツアーのAsset(資産)の一人なんだから」と言っていました。

非常に興味深い言葉でした。

選手が素晴らしいプレーを見せて、ファンを増やしていく、これがプロスポーツを発展させる、唯一の方法なのでしょう。

だから、選手が育って行く環境を、徹底的に整えることに腐心しているのでしょう。

「たかが選手」と発言している野球関係者の人は、プロスポーツの本質を理解していないのではないかと、私は思っております。

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