ゴルファー同士の会話でよく耳にする言葉で、
「ボールが曲がるのは、スウィングの軌道が良くないからだ。目標方向にまっすぐ振らなくてはいけない。」
すなわち、インサイドストレートの軌道が、ボールをまっすぐに打つための唯一の方法であると・・・。
クラブヘッドの軌道は、スウィング中、円を描いていることは、人がボールを打つ時にスウィングを見ていれば分かることですが、インパクトの瞬間のクラブヘッドの動きは、肉眼では確認できないでしょう。
インパクトにおけるヘッドスピードは、一般アマチュアで時速140Km以上になります。
プロなら、180Kmから200Kmに達することもあります。
クラブヘッドの重量は、ドライバーで約200gありますから、アマチュアでもインパクトでの遠心力は、50Kg近くに達します。
50Kgの遠心力が発生しているといわれても、ピンときませんが、トレーニングジムで50Kgのバーベルを持ち上げたことは、男性ならあるかもしてません(女性でもいるかもしれませんね。スピードスケートの大菅小百合選手は、スクワットで190Kgをあげていましたから)。
50Kgのバーベルを簡単に動かせないのと同様、50Kgの遠心力が発生しているクラブヘッドの動きの方向を変えるのは、頭で考えているより、大変な作業です。
円運動をしているクラブヘッドの動きを、インパクトの瞬間にストレートに変えることは、私はできないことだと思います。
インサイドインの軌道が生み出す球筋
次は、きれいにインサイドインの軌道でボールを打った場合、どのような球筋になるかといえば、フック回転になりやすいでしょう。
インパクトでのクラブヘッドのスピードは、ヒール側よりトゥ側の方が速いので、左回転のスピンになりやすいのです。
プロのスウィングを近くで見ると、ややアウトサイドインの軌道で打っているように見えますが、見えるだけではなく、実際にそのように打っているプロが多いのです。
少しカット気味に打つことで、フックスピンを減らしているのでしょう。