温故知新6

ゴルフ理論(考え方編)

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

「ボールを、タンポポと思って打ってみたら」   ベーブ・ザハーリアス

このベーブ・ザハーリアスという人物を最初に紹介します。

彼女は、1930年代にオリンピックの陸上競技で、短距離や投擲競技で何度も金メダルを獲得している、素晴らしい女性アスリートです。

その後、21歳でゴルフをはじめ、全米女子オープンの3回の優勝を含め、数多くのタイトルを掌中にした名プレーヤーです。

上の言葉は、あるアマチュアゴルファーから、「タンポポだと上手く打てるけど、ボールだと上手く打てない」と聞かれたので、「だったらタンポポだと思って打ってみたら」と彼女がそのゴルファーの答えたと言う話です。

これは、素振りだと上手くクラブが振れるのに、いざボールに構えると力が入って上手くクラブが振れない、と同じ話なのでしょう。

タンポポではなくて、ティーの上に乗っているのはゆで卵だと思っていいかもしれません。

ゆで卵を、渾身の力でクラブを振り回して打ったら、割れるどころか大きく飛び散ってしまうでしょう。

ゴルフ場に行って、ティーアップされているのはボールではなくて、温かいゆで卵だから大きく飛び散らないようにやさしく打とう、と気持ちを変えてスウィングできれば、相当に良いゴルフが期待できると思います。

ミスショットの大半は、力みが原因だと思われますから、やさしくボールを打てるのなら、タンポポであろうとゆで卵と思うのであろうと、それが出来れば素晴らしい方法だともいます。

ところがゴルフ場に行って、ボールをタンポポやゆで卵と思えるかどうかです。

長い間真剣にゴルフに取り組んできた人ほど、ボールをそれ以外のものに置き換えることは、容易なことではないのでしょうか。

練習場でも、ボールに対してキッチリとアドレスをして、1球1球大事にボールを打ってきた人が、急にゆで卵だと思ってショットすることは、決して簡単なことではないはずです。

しかし、ボールを真剣に打つ、そして良い結果が出るように打つ、これが思わぬプレッシャーとなってゴルファーを苦しめていることは、大きな大きな事実です。

ショットをする前に、つまりボールに構えただけで大きな緊張、または過度な緊張を感じることは、ナイスショットを打つために大きな「壁」になります。

私は、ボールをタンポポやゆで卵に思えないので、私がやっている、そして人にも勧めている方法を紹介します。

1つ目は、「いい加減」にボールを打つ練習です。いつものようにしっかりとアドレスをとらないで、適当な気持ちで軽くボールを打ち続けます。

この練習を続けることによって、ナイスショットを打たなくてはいけない、という緊張から逃れやすくなるはずです。

2つ目は、写真にあるボールの「芯」を打つことに集中します。

これは1つ目の方法とは正反対の方法ですが、いつも漠然とボールを打っているのが、ボールの「芯」を打とうとすると、いつも以上に集中しなければ「芯」を打てないので、この集中の高まりが、ナイスショットを打たなくてならないなどの緊張を押しのけてくれます。

かなり効果的な方法だと思います。

ボールをタンポポやゆで卵を思ってボールを打てる人は、本当に幸せですし、それを行ってナイスショットを打てばいいのですが、それができない人は上の2つの方法を試してください。

良い結果が出るかもしれません。

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