ゴルフ理論(考え方編)
クラブの芯で打つ重要性
写真の弾道測定器(Sky trak)は、ボールの初速、クラブヘッドスピード、ボールの打ち出し角度、バックスピン量、サイドスピン量などが測れます。
ボールスピードに着目すると、スイートスポット付近で打ったときと、逆に芯から外れて打ったときは、当然ながらボールの初速はかなり違いが出ます。
2~5メートル/秒ぐらいの差が出ますが、この数字だけ見るとあまり意味が分からない、またはイメージがわかないかもしれません。
今度はクラブヘッドのスピードと関連づけてみると、面白いことに気づきます。
私の使っているドライバーは45.25インチ、3番ウッドは43.0インチですが、クラブヘッドスピードは2メートル/秒も違いません。
私の実感としては、2インチ以上も長さの差があれば、もっと差があっても良さそうなのですが、現実としてはそれほどの差が現れません。
もっと遠くに飛ばそうと思えば、クラブを長くするよりも、クラブの芯に当てることに努力をした方が、効果がありそうです。
そんなことは、殆どのゴルファーが気付いているのですが、思いっきりクラブを振った方が、飛びそうな気がするので、力一杯スイングをしたい。
そしてそれは間違いですよ、とこの弾道測定器は明確に教えてくれます。
長尺クラブは、スコアアップにプラスになるか?
ヘッドスピードが1メートル/秒速くなれば、飛距離は8ヤードぐらい伸びるとか、色んな意見がありますが、クラブレングスを長くしてヘッドスピードを速めたプラスの効果と、芯から外れたマイナスの効果を考えてみると、一般のアマチュアにはクラブレングスをあまり長くしないで、コンスタントにスイートスポット付近で打てるようにした方が、満足できるゴルフが出来るでしょう。
ドラコン選手権のルールはよく知りません。
数発ショットして、一番飛んだボールで争うのでしょうが、普通のゴルフとはかなり異質と言えます。
ゴルフというゲームの優劣は、スコアのみで争うので、OBやハザードを避けてゲームを進めるのは当然です。
クラブの長さを長くしても、めざましくヘッドスピードが上がるわけではなく、芯から外れれば飛距離ダウンはかなりあり、また方向性にも問題が出てきます。
ラウンドの途中でドライバーのシャフトが折れて、そのあとは3番ウッドでティーショットした、というお客様を何人か知っています。
シャフトが折れた後「たまたまスコアはよかった」と言われましたが、「たまたま」ではなく、ショットの内容を聞くと、3番ウッドのティーショットは殆どフェアウエイを捉えていたのです。
ヘッドスピードではなく、ボールの初速を重視したほうが、より実践的と言えるでしょう。