道具を長く使っていただくこと
各ゴルフメーカーから、2010年モデルが発表されましたが、2008年や2009年モデルと比べて、大分進歩したなと感じさせるものはあまりなかったようです。
しかし、それは当然のことで、1年や2年単位で見れば素材が大きく変わることや、それに伴う形状の大きな変化など、起こることは考えにくいものです。
「新製品」だから、更なる飛距離アップなど期待したいものですが、客観的に見ると「前のクラブと全然変わらない」と心の中で思ってしまいます。
写真は、一番下が今私が使っているクラブで、真ん中がベン・ホーガンの「エイペックス」というモデル、そして一番上が、当店のお客様が作られたオリジナルクラブです。
ベン・ホーガンの「エイペックス」は、1970年代に大変流行したクラブで、当時はそれほどアイアンの種類もなかったのですが、当時の憧れのクラブの1つでした。
今、この「エイペックス」を打ってみても、全く普通のクラブで打ちにくいことはありません。
ロフト通りの距離が出るし、打感も今自分が使っているクラブとなんら変わりません。
すなわち、30年以上の間に、軟鉄鍛造のクラブは大きな変化は起きていないといえます。
最近、オリジナルクラブを注文されるお客様が随分増えました。
特に、自分のイニシャルや名前を入れる人が増えました。
クラブに自分の名前を入れるということは、このクラブを長い間使い続ける「覚悟」を示しているように思われます。
ミスショットが出たら、クラブのせいではなく自分のせいと 自分に言い聞かせて、同じクラブを長く使い続ける、そして大事に使っていれば、クラブの「味」が出てくる、これもゴルフの楽しみ方の1つでしょうか。