勝負の落とし穴

スポーツの本質

4年に一度のオリンピック

テレビの報道を見ても、メダルが何個になったという、オリンピックに関するニュースがいっぱいです。

数日前、女子柔道の福見選手の試合の時、彼女に関するエピソードの1つとして、金メダルを取った後留学したい、というのがありましたが、それを聞いたとき凄く気になりました。

勿論、試合の直前にそんなことを言うはずはありません。

だが、彼女は準決勝で負けてしまいました。

目の前のプレーだけに集中する

プレーするときに、具体的に今日は90を切りたいとか、目標を持ってスタートすることは良いことだと思います。

しかし、目標のスコアを意識しながらプレーするのは、避けるべきだと私は思います。

残り4ホール、このスコアでプレーすれば久しぶりに90が切れる、と考えたならば殆どの場合失敗するでしょう。

ゴルフでも柔道でも、勝負するということは、その瞬間、その瞬間を全力でプレーして、それがどんどん繋がって一つの結果となって現れるものなのでしょう。

簡単なホールは1つもない

ゴルフ場の中に、簡単なホールは1つもないと思います。

普段は簡単にパーが取れるホールがあったとしても、絶対にパーをとりなさいと言われたら、100%取れるものではないでしょう。

私は福見選手を応援していました。

ヤワラちゃんこと谷亮子選手に2度も勝ちながら、オリンピックに出れませんでした。

何としても金メダルを取ってほしかったのですが、勝ち続けられなかったのは、よく言われる「オリンピックには魔物が住んでいる」ということなのでしょうか。

「魔物」とは何かを考えてみると、オリンピックは4年に一度しかない、だからこそこのチャンスを絶対に逃したくない、という気持ちが、目の前のプレーに全力を尽くす、という心の中に結果(金メダル)を一瞬考えてしまう、それがほんの僅かな隙を生む、という気がしてなりません。

選手の瞳

江戸時代が終わって開国するとき、外国から来た人が西郷隆盛を見た印象の一つに、瞳が黒く大きくて、それが黒ダイヤのようにキラキラを輝いてた、という文献が残っているそうですが、競技が終わってインタビューを受けている選手の瞳は、みなキラキラと輝いています。

凄い覚悟を持って練習に取り組んでくると、あのように光り輝くのかな、といつも感じます。

メダルを取った選手にも、取れなかった選手にも、感動を与えてくれたことに深く感謝しています。

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