令和3年4月14日 棋士 羽生善治氏


改めて紹介するまでもない、将棋界の第一人者であります。
25年ほど前には、7つあるタイトルを全部1人で保持するなど、記録面では他を圧倒していますが、私がこの棋士に心を惹かれるのは、彼の言動です。
国会における国会議員の、他人の心情を全く顧みない発言や、「あの人の発言は、相変わらず長いんや」と、国権の最高機関である場所で、全く常識外れの、自分を目立たせるための「パフォーマンス」を平気で行う人間を、テレビで見ていたとする若い世代の人たちが、それが普通と感じるのであれば、その悪影響は本当に憂うものです。
「その場にふさわしくない」という言動は当然ありますが、SNSなどの無責任な発言など、人との関係において、軋轢や対立を生みやすい雰囲気を作ることは、出来る限り避けたいものです。
羽生さんは、ほかの棋士の話をするときも、自分よりずいぶん年下の棋士に対しても、「さん」づけで呼んだり、礼儀をわきまえた話し方をします。
別に有名人でなくても、自分の言動は多少なりとも他人に影響を及ぼすことはあるわけで、羽生さんの生き方を見ていると、他の人の生きていく指針になると思います。
羽生さんは、スポーツ、語学、哲学、脳科学など幅広い分野で造詣が深く、このようにいろんな角度から物事を見ることは出来る人間は、羽生さん自身の職業である将棋においても、人とは違う発想やひらめきがあると思います。
これからも、まだまだ伸びていく人物であると期待しております。